やってみて分かる、税関の通しかた
輸出を行う上で、必ず一度は経験する税関。
やった事が無いと、敷居の高さを感じてしまうのではないでしょうか。
私も輸出を始めた当初はかなりビクビクしながら荷物を送り、そしてよく税関に止められていました。
今思うと、やるべき事をやって無かったなと思うのですが、何かしらの不備があると、現地税関とのやりとりが直接必要になったり、書類の再提出を求められたりと通関されるまでに1週間以上は余計にかかってしまいます。
FBAの場合、このちょっとした期間の間に価格が値崩れが起きてしまい、他のセラーに先行されてしまいますので、大きなビジネスチャンスを逃してしまいます。
・税関で止められて荷物が届けられない
・提出する書類が大変
等、税関は大変な印象がありますが、やるべきポイントをキチンとおさえておけば問題なく通せる確率はグッと上がりますので、安心してくださいね。
リスクの少ない商品を選択する
「税関」というと麻薬や銃の密輸を水際で阻止するというイメージがありますが、皆さん如何でしょうか?
ドラマの見過ぎかもしれませんが、私にはそういうイメージがあって、子供の頃は警察犬が出てきて犯人を捕まえているシーンを見て、カッコいいなと思ったものです。
まさか私がこの輸出事業を通してどうやったら税関を通せるのか、と考えるようになるとは思ってもみませんでしたが、当然規制のあるものは国外へ持ち出すことができません。
詳細は「Amazon輸出で気をつけるべき制限・規制にまつわる話」を読んでもらいたいのですが、
そもそもそんな危ない物、送るわけないでしょ!
という話ですが、それはそうです。
重要なポイントは
「禁止」ではなく「申請」
が必要な商品です。
化学品、電子機器、リチウム電池で稼働するもの、それ以外にも食品系等それぞれキチンと申請することで税関を通すことは可能ですが、初めて輸出を行うのであれば、申請が必要な手間のかかる商品ばかりをやっていてはもったいので、簡単に税関を通せる商品から始めてみることをお勧めします。
例えば、一つの発送でいろいろなジャンルの商品が詰め込まれているのですが、
リチウム電池で動く商品が一つだけ入っていて申請書類を添付し忘れるだけで、当然全ての商品が税関で止められてしまいます。
そうなってしまうと嫌ですよね。。。
しかも、止められるのは輸出したい相手国の税関なので、英語でのコミュニケーションを強いられますので、やりとりがうまくいかない場合は最悪返送となってしまいます。
ただ、申し上げたいことはキチンと申請すれば通ります。手間を考えてやらないセラーも多いのである意味狙い目なのかもしれませんが、それよりも申請なく通せて価格差のある商品はたくさんありますので、まずはそこを狙って出品した方が効率的です。
インボイスをしっかり書く
インボイスとは、物品を送るときに税関への申告、検査などで必要となる提出書類で相手国での輸入通関をする際に必ず必要となる書類です。
従って、正確に記載しなくてはいけません。間違っても過少申告しないようにしてくださいね。。。
作成については難しいものではないので、慣れてしまえば簡単に作成できますし、決まったフォーマットがある訳ではありません。一般的に日本郵便のものが参考になりますが、以下のようなイメージです。
Descriptionに商品名ではなく、どのような商品かを記載しますが、最近インボイスの記載についても厳しくなってきていますので、例えば、
Pen
で問題なかったのですが、もう少し詳細に記載した方がよく、万年筆であれば、
Fountain Pen
としておいた方が確実です。
また、おもちゃ系も
Toy
で良いのですが、バッテリーの有無によって追加で申請が必要になりますので、
Toy(no battery)
としておいた方が良いでしょう。
あまり詳細に記載する必要はありませんが、ちょっとしたコツ、気遣いで確実性はアップするので参考にしてみてください。
小口貨物で略式化
Amazon輸出も順調に売上が伸びてきて、1発送あたりの物量も増えてきました。
そうなると発送する商品の総額も大きくなっていきますよね。
始めた頃は1回の発送で、1000ドル程だったのが、2000ドル、3000ドルと増え・・・
よしよしこの調子でと思っていましたが、実は税関という点では一つのポイントがあります。
それは、荷物が2500ドル以下は小口貨物とみなされ、税関の検査が簡略化されるということです。
ここは大きなポイントです。
要するに2500ドルを超える金額の場合とでは実施内容が異なり、簡略化されるということは、より税関が通りやすい状況になるということです。
ここでは詳しい仕組みまでお話しませんが、私の経験上2500ドルを超えても、全く問題なく通関できる事が多いです。ただ、金額が大きくなる程、チェックされてしまう可能性が高くなると聞いていますので、一旦引っ掛かってしまうとインポータ側の書類提出が求められる等、面倒なことになってしまいますので、
1発送は2500ドル以下
で発送することをオススメします。
何事もリスクが少ない方が良いですし、税関で滞留してしまうのはもったいないですからね。
まとめ
・リクスの少ない商品を選択する
・インボイスをしっかり書く
・小口貨物で略式化
如何でしたでしょうか。
税関というと何か厳しいイメージもありますが、ポイントさえ抑えてリスクを減らしていけば、税関を通す確率は格段と上がりますので、是非意識をしてみてください。